うちわの正しい持ち方について

シーズンが過ぎたとはいえまだまだ暑い時期が続く9月。
一部の地域では今の時期に大きなお祭りが執り行われることもあり、まだまだうちわの出番は続きそうな予感です。
ところでうちわで効率良く涼しい風を得るにはどのような方法が適しているのでしょうか。
今回はあまり触れられることのないこの「うちわの正しい使い方」について取り上げてみたいと思います。

うちわで風を起こす際に重要なポイントはずばり持ち方。
うちわのどの部分を持つのかによって風量にかなりの差が出てきます。
持ち方としてよくあるのが持ち手と扇子面の境目部分を持って仰ぐ方法。
骨の境目部分を親指で支えることでうちわがしっかり固定された状態になり、比較的疲れにくいことから自然とこういった持ち方になる方も多いのではないでしょうか。
ただ、これだと扇面の可動域が制限されることもあり、実は風を起こすという面においてはあまり効率的ではありません。

風を起こすことに長けた持ち方とは一体どういった持ち方なのか、それは持ち手の先端部分を持って仰ぐという方法です。
扇面だけではなく持ち手部分から生じるしなりを活かして風を起こすこの方法は、上で述べた持ち方と比べて発生する風の量に大きな差があります。
その風量は実際にお試しいただければ一目瞭然。
弊社スタッフはもちろんのこと、うちわ業界に身を置いて長い人々にとってはこの持ち方が標準であるとかないとか。
ただ一点難点があるとすれば「疲れやすい」という点があります。
扇面や持ち手のしなりから生じる負荷を片手だけ支えることになるため、長時間この持ち方で仰ぐと気がつけば筋肉痛なんていうことも。

今回ご紹介したうちわの持ち方。
いずれも一長一短ある持ち方であるため、結局うちわの持ち方については<お好みで>ということになりますが、うちわにまつわる豆知識ということで取り上げてみました。