うちわ工場の現在

厳しい暑さが続いているとはいえ、気がつけばもう10月。
うちわシーズンが明けたと思いきや、絶賛カレンダーシーズン真っ只中の弊社ですが、一息ついたうちわ工場では現在、何が行われているのでしょうか。
今回はその一端をご紹介したいと思います。

まず重要なのが機械のメンテナンス。
印刷機はもちろんのこと、断裁機やニス塗り機、うちわ骨を製造するる機械など、シーズン真っ只中の間は昼夜問わず、どれもフル稼働の機械ばかりです。
その品質を維持するためには当然、綿密なお手入れが重要となります。
メンテナンスの内容は点検などの軽微なものから、オーバーホールといった大掛かりなものまであり、次の年の繁忙期に備えます。

そしてもうひとつ重要なのが、うちわの顔とも言えるデザイン。
毎年たくさんのご注文をいただく既製品うちわ。
これらのデザインの企画や制作についても、シーズンオフのあいだに行います。
長年同じデザインをお求めいただくお客様が多くいらっしゃるほど毎年恒例になっているデザインや、その時の流行を追ったデザインなど、必ずお気に入りのものが見つかるようにきめ細やかなラインナップがここで出揃います。

そして、ある意味最も重要とも言えるのがうちわの資材。
特に竹うちわの場合は天然素材であるが故にその管理が難しく、保管状況によっては反りが生じてしまったり、虫食いにあったりするなどして常に枯渇のリスクに晒されています。
そのため、注文が落ち着いている今のうちから、翌年に備えた骨部材を大量に確保しておくことが重要になるのです。

これらの備えを今のうちから行なっておくことで、来年もたくさんのお客様の元へうちわをお届けできるということなのです。