大判サイズが魅力的!9寸11間扇子について

前回まで扇子の製造工程についてご紹介していきました。
うちわ工房の扇子はWEBサイトをご覧いただくとわかるように様々なサイズを取り揃えており、その用途などに応じて使い分けることができます。

その中でもとりわけ存在感を放つのが「9寸11間」と呼ばれるサイズ。
1寸は約3cmであり、「間」とは骨と骨の間の数を示すものですが、扇子本来の使い方である「涼を得る」といったものとは少し違った使い方をします。

例えば落語。
高座に上がる噺家の手には必ず扇子が握られていますが、その使い方としては噺の内容に合わせて身振り手振り小道具として使用するというもの。
ある時は筆に、またある時は煙管にと、その話術も相まって変幻自在な変化を遂げます。
最もポピュラーなものとしては、お蕎麦を食べる際のお箸を模して音を立てて豪快に啜るというものがありますが、その再現度の高さには驚かされるばかりです。

その他にも扇子の持つ伝統的な風合いを活かして日本舞踊などの踊りにも使用されます。
同じような使い道としては、他にも丸柄タイプ竹うちわや昭和型竹うちわといったものがありますが、この9寸11間扇子も同様です。

また、骨数が少ないメリットとして、扇子を開いた際に見える折り目が他の扇子に比べて少ないため、絵柄がはっきり見えるといったことが挙げられます。
そのため、この9寸11間扇子は「飾り」としての使い方もあります。
最近ではあまり見かけなくなりましたが床の間などに置いておけば、その存在感を存分にアピールすることも可能。
もちろん洋間においてもインテリアとしてご活用いただけます。

大ぶりなサイズ感でありながら一般的な7.2寸サイズや6.5寸サイズよりも単価が安いという点も大きなポイントである9寸11間扇子。
ぜひご検討ください。