うちわには意外な歴史が!ノベルティとして使われ始めたのはいつ?

いつの時代にも優しい風を私たちに送ってくれる「うちわ」は暑い夏には欠かせません。
そんな私たちの身近にあるうちわの歴史についてご存知ですか?
「うちわっていつからあるの?」
「うちわという名前の由来は?」
という疑問に今回はお答えしていきます!

□うちわの始まりとは?

*うちわの原型は中国にあった

うちわの原型は「さしば」という中国(古墳時代)の道具です。
今のうちわの柄の部分を長く伸ばしたような形で、身分の高い人(公家、役人、僧侶など)が威厳をただすために顔を隠す道具だったようです。
奈良時代頃を描いた絵画や中国の昔の絵で、宮廷の女性が持って描かれていますよね。
その後サイズが小さくなり、顔を隠す道具として使われます。
それがさらに庶民に広がり、暑い夏や、火起こしの際に使われるようになったようです。

*江戸時代からノベルティとして使われていた?

江戸時代に入ると、庶民の手にも普及していきました。
浮世絵などが印刷され、風をおこすだけでなく、見て楽しむ芸術的なものとしても庶民は楽しみ始めます。
江戸時代頃のうちわに描かれる絵の題材は美人画や歌舞伎役者が多く、好きな役者が描かれたうちわを持って遊びに出かけることが流行だったようです。
うちわは消耗品のため、保存状態の良いうちわ絵は少ないようですが、浮世絵展など行く機会があればぜひ注目してくださいね。
浮世絵師は役者やスポンサーから依頼を受けて絵を描くことが多かったそうです。
この頃から、広告効果やグッズ効果を狙って絵柄を描いていたかもしれません。
歴史的にうちわに広告を印刷し始めたのは明治時代のようです。
どんな時代でも、多くの人が使用し注目を集めるうちわを広告として使おう、と考える人はすごいですね。

□うちわの由来や漢字表記を知ろう

諸説はありますが、「うち」というのは羽を使って虫を打ち払うという「打ち」という言葉と、それを打ち払う「羽」を組み合わせて「打ち羽」となったものが語源とされています。
病気などの害の魔除けの役割も果たしていたようです。

*なぜ「打ち羽」ではなく「団扇」になったのか

語源のまま表記するのであれば「打ち羽」で良いわけですが、「団扇」という漢字が現在使われているのはなぜでしょうか?
実は現在使われている「団扇」という漢字は中国語です。
丸い、という意味をもつ「団」と、観音開きのときに風が起こる様子を表す「扇」という2つのを合わせて中国では「団扇」と呼ばれています。
その漢字が中国から伝わり、日本でも使われるようになったのですね。

□まとめ

今回はうちわの歴史について紹介しました。
色々な背景があり、うちわも奥深いですよね。
ぜひ今の時代に、オリジナルのうちわを作りたいと感じたら、当社までお問い合わせください!