扇子の製造工程に迫ってみました<その4>

軽い気持ちで始めたこちらのテーマ。
想像を超えるその工程の多さでついに第4週目を迎えることになりましたが、引き続き扇子の紙における様々な作業をご紹介していきます。
今回は紙の加工の最後の工程までお付き合いください。

□折り

前回の絵付けで装飾された和紙はこの「折り」の加工で扇子の骨に取り付けるための下準備を行います。
いわゆる蛇腹折りと呼ばれる折り方ではありますが、その際に扇子のサイズに合わせた型紙を用いて折り目をつけていくことで均一な仕上がりになります。

□中差し

扇子に用いる紙は、前回ご紹介した「合わせ」の工程で三枚の紙を貼り合わせた状態になっておりますが、この「中差し」において扇子の骨を取り付けるための穴を細い竹ひごを用いて開けていきます。
着実に扇子になるための下準備が進められていきます。

□万切り

しっかりと折り目をつけ、扇子の骨を通すための穴が開けられた紙はサイズに応じて均一に切りそろえられます。
この時に使用される刃物は「万切り包丁」と呼ばれる専用の包丁。
伝統を感じさせられますね。


★・✦.・✰・✦.・★・✦.・✰・✦.・★・✦.・✰・✦.・★


ここまででようやく紙の加工も完了、次からは「ツケ」と呼ばれる扇子の形に組み上げていく作業へと移ります。
今回は一旦ここまでとさせていただき、次回は「ツケ」の工程を扇子の完成まで一通りご紹介できればと思います。